パグ太郎の<昭和の妖しい映画目撃者>

昭和の映画目撃談&時々その他いろいろ

カルト

【愛のコリーダ】阿部定は、実は乙女だった?と思わせる問題作

小学生の当時、絶対に見ることは出来ないけど、脳裏にその題名が焼き付けられた映画。 それが大島渚監督の問題作「愛のコリーダ」(1976) 実際にあった「阿部定事件」が題材の日仏合作映画。 ワイセツか芸術かでもめた映画でもあります。 監督の大島渚さん…

【爆裂都市 Burst City】未完成という名の完成品

日本の代表的カルト映画の一つ、「爆裂都市 BURST CITY」(1982)。 日本のカルト映画ファンなら、マストアイテムの一つじゃないでしょうか。 僕も学生の時に初めて見てから、今回で三回目か四回目ですが、見る度に良さ(?)が分かってきました。 そんな伝説…

【江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間】超有名カルト作品は天地茂の「江戸川乱歩の美女シリーズ」だった?

超超有名なカルト映画。 その名は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」(1969)。 僕は、25年ぐらい前にフリーマーケットで売られていた怪しげなビデオを買って、この映画を見ました。 何故なら当時は全くソフト化されおらず、視聴不可能な封印作品と言われてた…

【デスレース2000年】ブラックユーモアたっぷりの実写版チキチキマシン猛レース

「昭和の妖しい映画」という看板を掲げいて、この映画を素通りすることは出来ません。 中二病の心を熱く燃やした映画。 それが「デスレース2000年」(1975製作/1977日本公開)。 70年代B級娯楽作の金字塔(?) 勿論、カルト映画です。 しかし同じカルト映画…

【直撃!地獄拳】やっぱりチバちゃんは凄かった!

カルト映画として頻繁に取り上げられる日本映画の一本。 それが千葉真一さん主演の「直撃!地獄拳」(1974) 何度聞いても凄まじいタイトルです。 なかなか見る機会がなかったんですが、先日プライムセールで東映チャンネルのサブスクが2か月間だけ79円だっ…

【デモンズ】スカスカのゾンビ映画(本当はゾンビ映画じゃないけど)

世の中には、見終わった後に「何でこんな映画見ちゃったんだろ?」という気持ちにさせる映画があります。 それが例えばグロかった、とか、コメディなのに笑えなかったとか、話が訳わならないとか、いろいろ理由はあります。 その中で最悪なのは・・・ これっ…

【世界が燃えつきる日】話、ビジュアル、キャスト、全てが70年代B級SF!

男の子にとって、SFってメカですよね? かっこいい乗り物は無条件で憧れます。 だから昔のSF映画って、宣伝でそういうメカを全面に押し出してくるわけですよ。 日本独自のカッコいいイラストや、やっぱり日本オリジナルの内部構造解説とか出したり、カッコよ…

【サスペリアPART2】謎よりも雰囲気重視のサスペンス

「サスペリア」(1977)のダリオ・アルジェント監督のサスペンス映画「サスペリアPART2」(1975) 「ダリオ・アルジェント監督の最高傑作」と評する人もいるほどの作品です。 初公開時に劇場で見た時は、残酷シーンばっかり記憶に残って肝心な話がさっぱり残…

【悪魔の植物人間】悪魔なのは植物人間ではなく、マッドサイエンティストでは?

70年代って、B級ホラーの邦題によく「悪魔」っていう冠詞をつけていた気がします。 「悪魔のシスター」(1973)、「悪魔の赤ちゃん」(1974)、「悪魔のいけにえ」(1974)「悪魔の沼」(1977)「悪魔の棲む家」(1979)などなど。どれも原題に「悪魔」なん…

【サスペリア】原色の美学、ここに極まる

「決して一人では見ないで下さい」 公開当時、このキャッチコビーがめちゃめちゃ流行りました。 当時の怪物番組「8時だよ、全員集合!」でもパロディにされてたぐらいです。 (確か、志村さんか加藤さんがいかりや長介さんの顔を指差して、「決して一人では見…

【スキャナーズ】超能力者同士はこうじゃなきゃ+西柳ヶ瀬の思い出

僕の敬愛する監督、デヴィッド・クローネンバーグの出世作「スキャナーズ」(1981)。 彼はこの後、「ザ・フライ」(1986)を作ったりしますが、僕的には「ヴィデオドローム」(1983)や「裸のランチ」(1991)の不可解ぶりが好きてした。 今では作家性の高…

【未来惑星ザルドス】70年代ディストピアの一つの到達点

一応、未来世界を描いているのでSF映画ですが、映画マニアの分類は「カルト映画」。 それが「未来惑星ザルドス」(1974)。 SF映画・カルト映画マニアの間では超有名作ですが、僕がこの映画を初めて見たのは、実は一年前でした。 SF映画ファンを自認してるく…

【戦場のメリークリスマス】不覚にも胸が詰まったラストシーン

「戦場のメリークリスマス」(1983) 監督は大島渚さん。 海外での評価が高く、当時は「愛のコリーダ」(1976)でスキャンダラスなイメージがある監督でした。 主演も坂本龍一さん(当時YMO)とデヴィッド・ボウイということでも話題性は十分。 今でもテーマ…

【悪魔の沼】ザラついた画面の、ザラついた質感のスプラッター

「悪魔のいけにえ」(1974)で、従来にないソリッド且つ直線的な残酷描写で、一躍有名になったトビー・フーバー監督。 彼が「悪魔のいけにえ」の次に撮ったのが、今回レビューする「悪魔の沼」(1977)。 ま、タイトルから分かる通り、これもホラー系映画で…

【ハロウィン(1978)】あまりにもストレートなホラー映画のクラシック

「ハロウィン」(1978製作/1979日本公開) ジョン・カーペンター監督の出世作。 ジョン・カーペンター好きを自認してるのに、実はこの映画もキチンと正座して最初から最後まで全編通して見たことがありませんでした。 エセファンですね。 ごめんなさい。 今…

【欲望】ミステリー風味のスタイリッシュ不条理劇

昔から気になってた「欲望」(1967)が、PRIME VIDEOで100円レンタルになってたので、見てみました。 監督が三大映画祭全てで受賞している名監督ミケランジェロ・アントニオーニってことで、ちょっと小難しいかな?と警戒してるところもありました。 (あらす…

【エルム街の悪夢(1984)】中身はないってことでいいんですよね?

ネタとして有名な80年代のホラー映画って、何度もテレビで片手間に見てたりするんで、なんとなく見た気になってるものも多いんです。 よく考えたら、最初から最後までちゃんと通して見たことがなかったりします。 かの有名な「エルム街の悪夢」(1984製作/198…

【サンゲリア】イタリア製のカルトゾンビ映画と言われてるが・・・

「ゾンビ」(1979)の世界的ヒットで、ゾンビブームが起こりました。 当然、柳の下の二匹目のドジョウを狙った作品も多かったわけで、その中の一本が「サンゲリア」(1979製作/1980日本公開)。 製作はイタリア。 監督はホラーマニアの支持が熱いB級の巨匠…

【ムーの旅】諏訪探索

えー、ムーの旅、第3弾になります。 今回は諏訪。 目的は勿論、諏訪大社。 なんてったって、日本三大奇祭に数えられる「御柱祭」の舞台ですから。 御柱祭は7年に1度。そして今年はその年なんです。 かの有名な柱(大木)を山から卸す「木落し」は終わってます…

【ジャバーウォッキー】幻の映画は幻のままで

横浜にある名画座シネマジャック&ベティのサイトを見たら、テリー・ギリアム監督の幻の単独監督デビュー作「ジャバーウォッキー」(1977製作/1980日本公開)が上映スケジュールにあるじゃないですか。 今回公開されたのは、4Kレストア版が出来たからです。 …

【ムーの旅】青森探索 ③

最終日の3日目は、意外とフツーでした。 青森は朝から土砂降り。 まずはサッカーファンなら外せない青森山田高校を車の中から見て、縄文時代の三内丸山遺跡へ。 三内丸山遺跡は当時の建物をたくさん再現してて、縄文時代の遺跡の中ではかなり大きい方じゃな…

【ムーの旅】青森探索 ②

青森探索2日目。 昨日のキリストの墓に続き、今日は最強のパワースポット(?)恐山に行ってきました。 八戸からドライブすること2時間半。 山の中、湖のほとりに恐山はありました。 ↑ 恐山の手前にあった三途の川の橋。 更に三途の川の橋の掛け代え募金の看…

【ムーの旅】青森探索 ①

就職前、最後の夏休みということで、二泊三日で青森に来ました。 青森って、見るところがいっぱいあって、なかなか迷う人も多いと思います。 が、しかし、僕は迷いませんでした。 何故なら昔から青森の最優先目的が「キリストの墓」だったからです! えっ?…

【ルパン三世 念力珍作戦】ルパン三世のエッセンスを上手に抜き出したマンガ映画

前回の「嗚呼!!花の応援団」(1976)に続いて、マンガ映画をレビューします。 それはあのルパン三世。 小栗旬さんが実写化(「ルパン三世」(2014)より40年前に実写化されてたんですね。 それが今回レビューする「ルパン三世 念力珍作戦」(1974)。 製作…

【嗚呼!!花の応援団】嗚呼!!懐かしき昭和のマンガ映画

「嗚呼!!花の応援団」と聞いて、ある一定の年代は妙な懐かしさを感じるんじゃないでしょうか。 嗚呼!! 花の応援団 (1) 作者:どおくまん,太地大介 eBookJapan Plus Amazon 思い出すのは何よりも大ヒットマンガ(1975-1979)。 あまりのヒットにプラモデ…

【エクスタミネーター】これはファストムービーか?無駄をそぎ落としすぎアクション映画

1980年に突如として一部の雑誌で祭り上げられたアクション映画。 それがジェームス・グリッケンハウス監督の「エクスタミネーター」(1980)。 有名な俳優も出ていないということで、21世紀には「忘れられた作品」になってしまいましたが、昭和の時代にアク…

【ピンク・フラミンゴ】史上最低のお下劣映画の真相はいかに

80年代からカルト映画好きのマストアイテムと呼ばれている奇作。 変態家族が変態ぶりを競うという、おかしな内容。 そして絶対的な存在感を放つ主演女優(?) その映画こそカルトの金字塔「ピンク・フラミンゴ」(1972製作/1986日本公開)。 遂にその映画に…

【食人族】避けては通れない?昭和のカルト映画の踏み絵

えー、昭和のカルト映画を語る上で、ヲタクな人たちが「外せない」作品ってあるんですよ。 例えば、僕が溺愛する「ロッキーホラーショー」「ファントム・オブ・パラダイス」「デスレース2000年」もその類です。 そんな昭和カルトの「外せない」作品の中には…

【ゼイリブ】電波系ホームレスの陰謀論

80年代の妖しい映画と言えばジョン・カーペンター。 このブログでは初監督作品「ダークスター」と製作総指揮をした「フィラデルフィア・エクスペリメント」を取り上げました。 pagutaro-yokohama55.hatenablog.com pagutaro-yokohama55.hatenablog.com しか…

【カリギュラ】<フレッシュゴードン>なんて子供のお遊びだぜ!

「カリギュラ」(1980) 僕と同世代(50代)の人には、「エマニュエル夫人」(1974)と共にタイトルだけが頭にこびりついてる映画ではないでしょうか。 ローマの残虐王カリギュラを描いた映画。 出演者も有名俳優が揃い、有名脚本家がシナリオを書いてます。…