パグ太郎の<昭和の妖しい映画目撃者>

昭和の映画目撃談&時々その他いろいろ

【ドリームチャイルド】ファンタジーの顔をしたロリコンオヤジの純愛映画?

酷い中耳炎をやってしまい、更新が全然できませんでした。 すみません。 さて、子供の頃の印象と、大人になってから改めて見ると印象が違うってこと、ありますよね。 勿論、「昔は面白くないと思ったけど、今見ると面白かった」っていうのは、このブログで書…

【ロボコップ】ブラックユーモア全開のアメリカ製ロボット刑事

「ロボコップ」(1987制作/1988日本公開)。 とっても位置付けに難しい映画です。 マニアックな映画というほどマイナーではなく、むしろみんなが知ってる映画。 でも同じ頃のSF映画「ブレードランナー」(1982)のような名作とか、完成度の高い作品という評…

【ゴーストバスターズ】初公開時の時のガッカリは何だったんだろう?テンポよくコンパクトにまとめられたコメディ

封切時に見た時は、かなりガッカリした映画として記憶されてる「ゴーストバスターズ」(1984) 1985年の正月映画はこの映画と、「グレムリン」(1984)と「ゴジラ」(1984)というSF/ファンタジー映画が目玉でした。 当時購読していたSF雑誌スターログでも、こ…

【ファンタズム】新感覚ホラー?侵略物SF?それとも思い込みの激しい少年の妄想?

公開当時、新感覚のホラー映画として宣伝された「ファンタズム」(1979) SF/ホラー映画にどっぷりつかっていた当時の僕は、当然劇場に足を運びました。 場所は今も昭和の繁華街・柳ヶ瀬で唯一、昭和の時代から生き残っているロイヤル劇場。(今は名画座) …

【喜劇競馬必勝法 大穴勝負】懐かしい昭和の岐阜が見られる人情劇

実家に帰省している時に、地元の名画座・ロイヤル劇場の前で、「岐阜でロケが行われた映画特集」というポスターが貼ってありました。 そこにあったのが「喜劇競馬必勝法 大穴勝負」(1968) 自分の出身地「岐阜」がロケ地になるってレア過ぎますよね。 それ…

【ダラスの熱い日】ケネディ暗殺陰謀論の正当な映画化だけど、何か足りない

子供の頃からケネディ大統領の暗殺は、オズワルドの単独犯ではなく、巨大な反ケネディ派による組織暗殺だった、っていう話はありました。 今でもいろんな人がオズワルド単独犯説には懐疑的で、オリバー・ストーン監督も「JFK」(1991)という映画で単独犯説…

【愛のコリーダ】阿部定は、実は乙女だった?と思わせる問題作

小学生の当時、絶対に見ることは出来ないけど、脳裏にその題名が焼き付けられた映画。 それが大島渚監督の問題作「愛のコリーダ」(1976) 実際にあった「阿部定事件」が題材の日仏合作映画。 ワイセツか芸術かでもめた映画でもあります。 監督の大島渚さん…

【爆裂都市 Burst City】未完成という名の完成品

日本の代表的カルト映画の一つ、「爆裂都市 BURST CITY」(1982)。 日本のカルト映画ファンなら、マストアイテムの一つじゃないでしょうか。 僕も学生の時に初めて見てから、今回で三回目か四回目ですが、見る度に良さ(?)が分かってきました。 そんな伝説…

【天国の日々】繊細な人間関係が描かれる、短くも美しい映画。

すごくいい映画だっていうのは、ずっと前なら知ってたけど、なんとなく避けてた、そんな映画の一本が「天国の日々」(1978製作/1983日本公開)。 寡作の名監督テレンス・マリックのデビュー作です。 特に彼の「シン・レッド・ライン」(1998)を見てから、こ…

【2300年未来への旅】チープなSFマインドで作られた70年代量産型ディストピア映画

70年代って、やたらSFやホラー映画が公開されてた印象があります。 (90%がB級かC級でしたけど) 僕の通っていた小学校の掲示板に、何故か時々映画のチラシが貼ってあったんです。 それも意外に教育的な映画じゃなく、娯楽作品が多かったんですよ。その上、た…

【ドクター・モローの島(1977)】発想の転換を実感。でもラストシーンはあれ?

70年代のB級SFで、何故か記憶に残ってるのが「ドクター・モローの島」(1977製作/1978日本公開) 原作はH.G.ウェルズの古典SF「モロー博士の島」(1896)。 今までに3回映画化されてます。最初が「獣人島」(1933)、二回目がこの映画で、三回目は「D.N.A./…

【プリンス/パープル・レイン】プリンスの最高傑作を堪能するための最高の舞台

僕らの世代でプリンスの音楽を耳にしなかった人はいないんじゃないんでしょうか。 そんな彼の大ヒット作で、且つ代表作は「パープル・レイン」(1984/全米1位)。 このアルバムは彼が主演した半自伝映画「プリンス/パープル・レイン」(1984製作/1985日本公…

【エディ&ザ・クルーザーズ】バンドを描いた音楽映画かと思ったら、ミステリーだった

元々、音楽映画というジャンルが好きです。 ミュージカルではなく、音楽映画。 要はバンドやレコード店が舞台になってるような映画です。 「ボヘミアン・ラプソディ」(2018)や「ドアーズ」(1991)といったミュージシャン実録物(「スパイナルタップ」(19…

【江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間】超有名カルト作品は天地茂の「江戸川乱歩の美女シリーズ」だった?

超超有名なカルト映画。 その名は「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」(1969)。 僕は、25年ぐらい前にフリーマーケットで売られていた怪しげなビデオを買って、この映画を見ました。 何故なら当時は全くソフト化されおらず、視聴不可能な封印作品と言われてた…

【男組】昭和を代表するマンガの、とってもコンパクトな実写化

知る人ぞ知る、昭和の男気マンガの実写化、それが今回見た「男組」(1975)。 原作は全25巻の長編で、主人公を中心に正義を貫こうとする若者たちの物語。 中学生の時に、遊びに行った兄の仕事場に全巻あって、むさぼるように読みました。 まだ実家には全巻あ…

【デスレース2000年】ブラックユーモアたっぷりの実写版チキチキマシン猛レース

「昭和の妖しい映画」という看板を掲げいて、この映画を素通りすることは出来ません。 中二病の心を熱く燃やした映画。 それが「デスレース2000年」(1975製作/1977日本公開)。 70年代B級娯楽作の金字塔(?) 勿論、カルト映画です。 しかし同じカルト映画…

【直撃!地獄拳】やっぱりチバちゃんは凄かった!

カルト映画として頻繁に取り上げられる日本映画の一本。 それが千葉真一さん主演の「直撃!地獄拳」(1974) 何度聞いても凄まじいタイトルです。 なかなか見る機会がなかったんですが、先日プライムセールで東映チャンネルのサブスクが2か月間だけ79円だっ…

【コードネームはファルコン】”これはアメリカじゃない”という言葉が重く響く社会派ドラマ

「普通の人々」(1980)でアカデミー助演賞を取り、当時勢いのあったティモシー・ハットンと、俳優として上り調子になってきたショーン・ペンの共演作。 実話に基づいた社会派ドラマ「コードネームはファルコン」(1985)。 これも初めて見たのは映画公開か…

【サーキットの狼】話は杜撰だけど、レースシーンは見応えあり!

70年代後半に突如火が付いたスーパーカーブームって、みなさん知ってますか? 子供たちの間で、フェラーリ、ポルシェ、ランボルギーニ等の高級スーパースポーツカーが爆発的な人気となった現象です。 スーパーカーの写真集やカードは勿論のこと、エンジン音…

【霊幻道士】返還前の香港娯楽作のエッセンスを上手に凝縮?!

昭和の時代に、一時ブームとなったキョンシー。 その火付け役となったのが香港映画「霊幻道士」(1985製作/1986日本公開)。 香港娯楽映画の最盛期の作品。 60-70年代の香港娯楽作にあった妙な安っぽさや、泥臭いギャグだけの路線から進化してます。 当時、…

【デモンズ】スカスカのゾンビ映画(本当はゾンビ映画じゃないけど)

世の中には、見終わった後に「何でこんな映画見ちゃったんだろ?」という気持ちにさせる映画があります。 それが例えばグロかった、とか、コメディなのに笑えなかったとか、話が訳わならないとか、いろいろ理由はあります。 その中で最悪なのは・・・ これっ…

【フライトナイト】青春コメディか?それとも吸血鬼ホラーか?いやこれは<ラーメン・チャーハン定食>だ!

ホラー映画が流行った80年代、ガチで怖がらせるホラーじゃなくて、「バタリアン」(1985)みたいに笑えるホラーや家族で楽しめるホラーなんていうのも出てきました。 今回レビューする「フライトナイト」(1985)はそんな一本。 青春ドラマ風の吸血鬼モノ。 …

【皇帝のいない八月】埋もれた高品質政治スリラー

クーデターって、独特のゾクゾクする緊張感がありますよね。 日本を舞台にしたクーデターを扱った映画がありました。 それが「皇帝のいない八月」(1978)。 日本映画の中でもとりわけ強く印象に残っています。 最初に見たのはTV。 偶然後半を見たんですが、…

【ブラック・サンデー】渋い男の隙間のないサスペンス

最近続いてる70年代サスペンス佳作シリーズ。 僕の世代の映画好きには幻の一本として記憶されてるのが「ブラック・サンデー」(1977製作/日本未公開)。 テロを扱った映画だったからか、謎の過激派組織からの上映中止の脅迫状が原因で、公開が取り止めになっ…

【世界が燃えつきる日】話、ビジュアル、キャスト、全てが70年代B級SF!

男の子にとって、SFってメカですよね? かっこいい乗り物は無条件で憧れます。 だから昔のSF映画って、宣伝でそういうメカを全面に押し出してくるわけですよ。 日本独自のカッコいいイラストや、やっぱり日本オリジナルの内部構造解説とか出したり、カッコよ…

【バイオレント・サタデー】昔よりは理解したけど、やっぱり???となるペキンパーの遺作

サム・ペキンパー監督の遺作「バイオレント・サタデー」(1983制作/1984日本公開) 初公開時は、柳ヶ瀬のロイヤル劇場で見たと思うんだけど、併映が何だったかまで覚えてません。 とにかく話がチンプンカンプン。 スパイ物っぽいんだけど、さっぱり分かりま…

【原子力潜水艦浮上せず】迷いのない、男たちのサスペンス映画

ちょっと前にレビューした「ジェット・ローラー・コースター」(1977)と同じく、70年代によくあった渋いサスペンス娯楽作「原子力潜水艦浮上せず」(1978)。 とっても直球なタイトルです。 初公開時に岐阜のピカデリーという劇場で見たんですが、とっても…

【ラビリンス/魔王の迷宮】ゲストスターを迎えたマッペットショーTVスペシャル

何度も書いてますけど、僕はデヴィッド・ボウイが好きなんですね。 だから、彼の映画もチェックしてます。 彼が出ている映画って、純粋な娯楽作よりも、ちょっと文芸作っぽさがあるものが多い気がします。「地球に落ちてきた男」(1976)とか「ジャスト・ア…

【スペース・パイレーツ】お気楽極楽なB級SF映画

「スターウォーズ」(1977)から始まるSFブームの中でいくつか生まれたSFパロディの一つが「スペース・パイレーツ」(1984) 劇場では見てなくて、30年ぐらい前にレンタルビデオで借りて見たような気がします。 何故かお色気SF(?)「スタークラッシュ」(1…

【パラダイス・アーミー】意外と楽しめた普通のコメディ映画

「ゴーストバスターズ」(1984)のメンバーが、その3年前に作った軍隊コメディ「パラダイス・アーミー」(1981製作/1982日本公開)。 初公開時に劇場(柳ヶ瀬の自由劇場?)で見たんだけど、全く記憶がない一本です。 ちなみに同時上映は当時飛ぶ鳥を落とす…