最近、殺伐とした映画のレビューが多かったので、ここでちょっと軽めの映画。
ゴールディ・ホーン主演の「プライベート・ベンジャミン」(1980製作/1981日本公開)
70~80年代までよく作られてた軽めのラブコメです。
見終わって「あー、面白かった。ところで何食べに行く?」という流れにぴったりの映画。
大半の人は5年もすれば忘れちゃうようなやつですが、僕は好きです。
この作品は、「主演女優のゴールディ・ホーンを見る映画」。
僕みたいに彼女のことが気に入れば、楽しめる作品です。
(あらすじ)
今度こそ幸せになれると期待して再婚した主人公。しかし新郎は新婚初夜に突然死。悲しみに暮れる彼女は、陸軍の徴兵担当に騙されて入隊。実際の軍隊は彼女が聞かされていたバラ色の生活とは全然別の、厳しい世界だった・・・
ゴールディ・ホーンに出会ったのは「ファールプレイ」(1978)。
めっちゃキュートで、もう「一目惚れ」でした。
当時、彼女が載っている記事やチラシを集めまくって、スクラップブックを作ったぐらいです。
後にも先にも一人の女優さんに熱狂したのはあの時だけでした。
確か、この映画は封切の時に見れなくて、あとで名画座で見ました。
ゴールディ・ホーンの魅力と言えば、ドジっこキャラ。
正確にはドジっこお姉さんかな?
美人じゃないけど、たれ目&あひる口の愛嬌のある顔で、元々キュート系のキャラ。、更にこの頃は「性格が素直過ぎて、ドジなせいでトラブルに巻き込まれる」というどハマりキャラを連発してました。
日本人は好きですよね、こういうキャラ。
僕もそんなキャラに萌えた一人です。
この映画でも「世間知らずで疑うことを知らない性格に付け込まれて、軍隊に入っちゃうお嬢さん」がハマってます。
ちなみに製作総指揮はゴールディ・ホーン自身。
自分の売れるキャラをよく分かっています。
この写真からして、自分のどうしたらキュートなドジっ子に映るか分かってますよねw
映画は至ってシンプル。
間違って軍隊に入っちゃって、最初はイジメもあって嫌で嫌で仕方ないんだけど、最後は仲間の信頼を得て、出世。フランス人の男と結婚するために除隊したが、そいつはダメ男と分かって、彼を振って去っていく、というお話。
ちょこちょこ小さめのエピソードが次々と出て、テンポよくサクサク進んでいきます。
109分とちょっと長めですが、飽きません。
ただ個人的には軍隊のエピソードがもっとあっても良かったなぁ、と思います。
プライベート・ベンジャミン(ベンジャミン二等兵)というタイトルの割には、軍隊のシーンは全体の半分ちょっとしかない印象です。
いろんなエピソードがあるんですが、やっぱり一番面白いのって軍隊でのエピソードなんですよ。特に演習で一発逆転するところは、スカっと爽快です。
きっと軍隊という設定が、彼女のキュートな魅力を引き立てるんじゃないでしょうか。
厳しい訓練なのに、ドジっ子ぶりで更にトラブルを抱えちゃう姿がポイント高いです。
反対に軍隊以外のシーンでは、彼女の魅力を引き立てる役がいなくてパンチ不足。
アーマンド・アサンテが演じるフランス人のダメ男は、前の恋人に未練タラタラで、時に暴言を吐くDV系。
ゴールディ・ホーンとの、軽妙な掛け合いもなく、1ミリも笑えない「悪役」キャラです。
だから彼とのシーンは、コメディではなく、シリアスなサスペンス映画っぽい。
ここは脚本の失敗じゃないですかね。もっと彼を笑えるキャラにした方が、一層ゴールディ・ホーンが引き立ったと思います。
とにかく「プライベート・ベンジャミン」はゴールディ・ホーンを楽しむ映画なのは間違いありません。
そういう意味では以前レビューしたナスターシャ・キンスキーを楽しむ「キャットピープル」と同じですね。
pagutaro-yokohama55.hatenablog.com
ただ彼女の魅力を100%引き出してるかと言えば、70~80%ぐらいですかねー。
もし初めて彼女の映画を見るなら、「ファールプレイ」(1978)をお勧めします。
「ファールプレイ」にはチェビーチェイスっていうドジキャラを演じるのがめちゃめちゃ上手い相手役がいるんです。
彼とのドジドジコンビの軽妙な掛け合いが、お互いの魅力(ドジぶり)を最大限引き出してます。
(そのコンビがあまりに良かったのか、「昔みたい」(1980)という映画で再共演してます)
しかし、こういう俳優ありきのライトタッチな映画って、今はニーズがないんでしょうか・・・
今回はU-Nextのサブスクで見ました。
(AMAZON PRIMEにもNetflixのサブスクにはなし)
また新品のDVDは結構お手頃で入手できるようです。