サブスクって偉大です。
好きな音楽が、思い立ったらすぐに聴けるのが良いです。
僕はお風呂の中にスマホを持ち込んで、よく懐かしい曲をサブスクサーフィンしてます。
何故かお風呂の中の方が聴いてみたい古い曲を思い出しやすいんですよ(笑)
さて「懐かしい曲」には二種類あります。
一つ目は学生時代に「興味はあったけどお金がなくて買えなかった」アルバム
二つ目は10代に聴きまくってた懐かしい音楽たち
今回紹介するのは二つ目のケースです。
僕の音楽遍歴は小学校低学年から始まります。
年の離れた兄が集めてた映画のサントラから聴き始め、高学年になると「ザ・ベストテン」が流行ったので、友達たちと歌謡曲を聴き、中学生の時はアメリカやイギリスのポップスやYMOの洗礼を受けました。
決定的だったのは高校2年の時に友達が貸してくれたレインボーのベスト。これでどっぷりハードロックの道に入り、その後は基本ハードロック一本鎗になってしまいました。
しかし10年ぐらい前から、人生に疲れたのか(?)ゴリゴリのメタル一辺倒に疲れるようになったんです。
そこでまたちょこちょこといろんなジャンルの音楽に手を出し始め、いつしか「ハードロックに入信する前に聴いてた音楽を聴き返したいなぁ」と思うようになりました。
でも中~高校生ぐらいに聴いてた音楽って、手元にあるのは、ほとんどがアナログレコードかカセットテープ。
レンタルCDでわざわざ借りてくるのもなぁ、と悩んでた時に登場したのが神のごときサブスクでした。
これで一気に温故知新モードに入り、貪るように古い音楽を漁り始めたんです。
そんな中、高橋幸宏(YMO)の「音楽殺人」(1980)に再び出会いました。
中学時代にカセットテープが擦り切れるぐらい聴きまくってたアルバムです。
YMOは10年ぐらい前からCDをちょこちょこ買ったり、YOUTUBEでライブ映像を見たりしてたんですが、「音楽殺人」は40年ぶりの再会です。
これがめっちゃいいですよ。
1曲目の「SCHOOL OF THOUGHT]とタイトルチューンの「MURDERED BY THE MUSIC」のポップセンス、インストナンバー「BIJIN-KYOSHI AT THE SWIMMING SCHOOL」(「水泳教室の美人教師」ってタイトルが素敵すぎる!)のエレクトポップとオールディーズの合体した心地よさ、シュープリームスのカバー曲の「STOP IN THE NAME OF LOVE」のレゲエっぽいアレンジ・・・
それ以外の曲もおしゃれなポップ感覚であふれていて、天気の良い、涼しい午後に聴くと最高です。
40年間ぐるっと回って、またこの心地よいアルバムに戻ってきました。
YMOを再発見した時にも思ったんですけど、彼らの音楽性ってテクノで括られちゃうけど、実は凄い種類の音楽を取り込んで、テクノという形を利用して表現してるんですね。だからアルバムを通して聴くと、どこかに自分の好きなジャンルが隠れてたりします。
ここまで好きになっちゃうと、CDで買っちゃおうかな、ってなります。
サブスクの意味なくね?と思うんですが、大好きな音楽は物理的に手元に持っていたくなるんですよー。
そういうところが20世紀の人間なのかもしれませんね。
さてサブスクでは「聴けて良かった!」と思うのがある反面、「あの時、買わなくてよかった~」「あれ?こんなショボい曲だったっけ?」と思うのも結構あったりします。
これはこれで、サブスクの有効利用ですね。
「聴いてみたいなぁ」という長年の想いに、さっさと踏ん切りがつけられてよいです。
ほら、高校時代の別れた彼女にいつまでも「またやり直せないかなぁ」と思い続けて、40歳ぐらいで会ったら、普通のがさつなおばちゃんになっていて「青春よ、さようなら」と快く踏ん切りがつけられるのと同じです。
(逆にがさつなおばちゃんの方が、40歳になると親しみやすくなってて良い、という方もいるとは思いますがw)